【認知症・看護】認知症の診断 ~認知症を知る~

看護

認知症がどういうものかという定義は前回の【看護】 認知症ってなに? ~認知症の定義とは~で知ることができました。
では、どのようにして認知症を診断するのでしょうか。
今回は認知症の診断についてみていきたいと思います。
認知症の診断には、問診、診察、認知機能・生活機能評価、血液検査、尿検査、CT、MRI、脳血流検査、心筋シンチ、DATスキャンなどを用いて、総合的に診断されます。

問診

問診では現病歴や既往歴、服薬内容などが診られます。また、教育歴や家族歴なども診られることがあります。

診察

一般身体所見、神経学的所見

認知機能・生活機能評価

改正長谷川式簡易知能検査

長谷川式簡易知能評価スケール(以降、HDS-R)とは、認知症の疑いや認知機能の低下を早期に発見することができるスクリーニングテストです。認知症テストであるHDS-Rの評価方法は、もともと1974年に長谷川氏が開発し、1991年に「改訂長谷川式簡易知能評価スケール」として質問項目と採点基準等の改訂がされて現在の評価項目となりました。従来、認知症のことを痴呆症と呼んでいましたが、認知症という言葉に統一したことに伴い、現在は「長谷川式認知症スケール」という名称となり、日本では「長谷川式」や「エイチディーエスアール(hds-r)」と呼ばれていることが多いようです。HDS-Rの評価項目は、見当識や記憶など9項目で、30点満点中で20点以下の方を認知症の疑いが高いと判断されます。

ミニメンタルステート検査

MMSEとは、認知機能の中でも言語的能力や図形的能力(空間認知)を含め簡易に検査できる満点で30点のテストです。
MMSEの評価項目は11問で、所要時間は10〜15分程度で認知症の疑いを判断することができます。MMSEの評価は、全11項目の検査があり、30点満点です。
21点以下/30点:認知症の疑いがあると判断
22〜26点/30点:軽度認知障害(MCI)の疑いがあると判断
※ただし、この検査はスクリーニングテストの役割があるだけで、認知症や軽度認知障害(MCI)と診断されるものではまりません。あくまでも認知機能の低下の早期発見などの役割があるだけです。

(独立行政法人 国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター 認知症疾患医療センターより引用)

その他に、行動心理症状の評価日常生活機能評価、家族介護負担尺度などがあります。
血液検査、尿検査、
CT、MRI、脳血流検査、心筋シンチ、DATスキャンなどがあります。
記憶を司る脳の部位として、海馬という部分がありますが、アルツハイマー型認知症の脳では海馬の萎縮がないかを診ます。

まとめ

認知症の診断には問診、診察、認知機能・生活機能評価、血液検査、尿検査、CT、MRI、脳血流検査、心筋シンチ、DATスキャンなど様々な検査や診察が行われます。これらを用いて、総合的に診断されます。
次回は、【看護】認知症に至るまでの三段階 ~認知症を知る~についてです。
限界。

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