【看護】血管性認知症における食事援助 ~認知症を知る~

看護

血管性認知症における食事援助

誘因・原因

血管性認知症は脳血管障害の結果として起こる認知症の総称で、認知症患者の20~40%を占める。高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症、心房細動などの基礎疾患や飲酒、喫煙などの生活習慣が危険因子となる。

病態

脳血管障害による脳の局所機能の障害により認知機能低下をきたす。そこから、障害部位に応じた局所神経症候や精神および周辺症状が出現する。

症状

脳血管イベントの発生にともない、症状が急速に出現し、新たな血管障害の発生のたびに、だんだんと悪化していく。脳血管の障害部位に伴い、構音障害、片麻痺、尿失禁、性格の変化などの症状を呈する。

診断

頭部CT、MRIなど。脳血管障害の出現と認知症の出現の時期が3ヶ月以内であるか。

食事の場面で考える

基礎疾患に応じた食事提供を行う

誘因、原因が脳血管障害であるため、脂質異常症や糖尿病、飲酒、高血圧などの基礎疾患に対応した特別食を摂取することで、それ以上の基礎疾患の進行、憎悪を防止することが、認知症の進行を防ぐことにつながります。(動脈硬化の進行を防ぐ、体重コントロールなど)

構音障害

脳の障害の部位により、構音障害が起こることがある。その場合、嚥下能力に問題がでるため、食事前にパタカラ体操や口腔ケアなどを行い、食べるための準備、唾液の分泌を促そう。

片麻痺

片麻痺の場合も、パタカラ体操や口腔ケアが有効であると考える。また、食事にとろみをつけてもらったり、健側(麻痺でない側)に食べ物を運び、嚥下しやすくすることで誤嚥を防ぎましょう。

尿失禁

尿失禁などの神経症状が現れることもあり、その場合は、ご飯前にトイレ誘導を行ってから、食事に臨んでみましょう。

まとめ

脳血管の障害部位に応じた局所神経症候や精神および周辺症状が出現するので、その症状に応じて食事援助を試みてみましょう。
以下も参考になればと思います。
レビー小体型認知症における食事援助
前頭側頭型認知症における食事援助
アルツハイマー型認知症における食事

限界。

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